イーサリアムは、仮想通貨の価値が2位ということもあり、1位のビットコインとよく比べられます。どちらも、ブロックチェーンの技術を使用していますが、仮想通貨としての特性は全く違います。 |
ビットコインが通貨そのものであるのに対し、イーサリアムはプラットフォーム(基盤)です。 |
ビットコインは物やサービスとの交換といった支払い機能がありますが、イーサはEthereumネットワークの使用料金として使用します。 |
イーサリアムの最大の特徴は、スマートコントラクトとよばれる仕組みを導入した点です。別名『契約の自動化』ともいわれ、ブロックチェーン上で、自動で契約を行うことができます。 |
ビットコインは、取引の記録をブロックチェーンに残します。それに対し、イーサリアムは取引記録と一緒に契約情報も残します。ユーザーが独自に決めた「契約」を実行してくれる技術で、ユーザーは誰でも自由に「契約」を記述し、実行できるのです。 |
例えば、商売において、100万円の商品を購入する商談がまとまったとします。 |
商談成立後には、○月○日までに商品の購入代金100万円を支払うといった旨の契約書の作成、契約内容のチェック、承認・押印、料金の振込などの手間がかかる作業が待っています。さらに、振込みがない場合は、法的手続きなどの料金回収作業まで発生します。 |
これらを全部自動で行ってくれるのが、イーサリアムです。 |
この「契約」は、代金の支払いだけではありません。どんな内容の「契約」でも、実行可能であれば、イーサリアムで実行してもらえます。 |
最近では、マイクロソフト社がイーサリアム基盤のブロックチェーンを導入したことで一気に注目を浴びました。
また、イーサリアムは、その将来性の高さから、ほかのアルトコインにも多く利用されています。Ethereumを利用している代表的な暗号通貨には、Auger、Golem、DAOやLISKなどがあります。 |
スマートコントラクトとは |
スマートコントラクトを直訳すると、賢い(=smart)契約(=contract)という意味になります。 |
スマートコントラクトは中央管理者を介さずに契約内容を自動執行できます。その内容はブロックチェーンに記録されるので、不特定多数のデータベースに記録されることになります。つまり、ビットコインの取引記録と同じで改ざんが極めて難しいということです。 |
従来の契約では、中央管理者として銀行や証券会社、裁判所、登記所などが存在していました。スマートコントラクトによって、これらが不要になるので、コストと時間がかからないことになります。 |
また、契約の際に必要な捺印や署名なども不要です。ビットコインの取引記録と同様に不特定多数の人の目にさらされている点が信頼性の高さにつながっているのです。 |
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